
基本性能の向上と、環境対応の両立を実現!
日本発の革新的テクノロジー<Pテク>とは?
1960年、クラレは「マジックテープ」という商品名で面ファスナーの生産・販売を開始しました。1964年の東海道新幹線客席のヘッドレストカバーのファスナー(留め具)への採用などにより一躍注目を集め、クラレの登録商標である「マジックテープ」という名称が面ファスナーの代名詞になるほどの普及を果たしました。
従来型の面ファスナーは、世界的にもナイロン糸+ポリウレタン樹脂によるもので、有機溶剤(※2)を使用する生産方法が長い間スタンダードとなっていました。ただ、この製法では素材の特性上、厳しい環境下での耐久性などの課題も残されていました。
そこでクラレファスニングは、業界のリーディングカンパニーとして新しいテクノロジーイノベーションに挑戦。織物の産地で有名な福井県坂井市の恵まれた環境の下、同地で長年蓄積された生産技術とクラレグループ独自の革新的なテクノロジーを融合させたのです。
2004年、ついに純国産の技術 <Pテク> が誕生。ポリエステル100%の製法を確立し、世界のスタンダードに風穴を開けました。今では「マジックテープ」の全製品に<Pテク>が採用されています。
基本性能の向上と環境対応を両立した、日本生まれの新世代テクノロジー <Pテク>。国内生産による高い品質管理、安定供給を図り、日本初の技術によって作られた製品を、世界のマーケットへ供給していきます。
※1:「マジックテープ」は株式会社クラレの面ファスナーの登録商標です。
※2:バックコートに使用されるポリウレタン系樹脂を塗工する際に、溶解粘度などを調整するため有機溶剤が用いられていました。
<Pテク>はエコロジーだけじゃない。
機能的メリットがこんなに充実!
地球環境にやさしい「マジックテープ」は、自動車業界をはじめ、
情報機器関連業界やスポーツアパレル業界などから注目を集めています。
しかし、「マジックテープ」のメリットはエコロジーだけではありません。
- 耐水性
- ナイロン素材の従来品は、水に濡れると係合力が60%に低下します。一方、ポリエステル100%の「マジックテープ」は耐水性に優れているため、ほとんど変化がありません。
- 耐熱性と難燃性
- 難燃性に問題があると言われるポリウレタン系樹脂を使わないため、難燃加工をほどこさなくても自動車・鉄道などの難燃基準に適合します。
- 耐候性と耐黄変
- 日光(紫外線)や化学薬品で劣化しやすいウレタン素材を使わないので、黄変の心配がなく、薬品類に対する耐久性も高いです。